2013年1月30日水曜日

「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方


「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方

ミッション」と一緒に借りた岩田さんの本。引用は、当時の上司への不満が反映されており(笑)。でもそういう経験ができるのは貴重だったと思いたい。同じことは決してしないと思えるから。

p123
組織では、ポジションが上に行けば行くほど、求められる能力は「スキル系」の能力よりも「人格系(徳)」の能力が大きくなっていくと、私は思っています。(中略)経済学者のケインズは、「to do goodよりも、to be goodのほうがより大事である」といった意味の言葉を残しています。仕事はできるけれど、人間性が足りない人というのは、まさにここでの「to do good」だと私は思っています。ただ結果を出すためであれば、「to do good」で十分なのかもしれない。でも、そこから一歩踏み出して「to be good」を目指すべきだ、ということです。

p157
●「上が決めたから」は絶対に言ってはいけない
組織のリーダー、とりわけミドルのリーダーが最もやってはいけないことがひとつあります。それは、「オレはいいと思ったんだけど、上がダメだと言うんだよ」という台詞を部下に吐いてしまうことです。これは一番卑怯だと思うのです。(中略)しかし、これでは部下はがっかりです。ミドルはいったい何のためにいるのか、と思われても仕方がない。ましてや、部下がやりたいことをミドルにお願いして、会社から却下されたときなどは、なおさらショックが大きい。リーダーがこんなことをしていたのでは、とても部下からの信頼を得ることはできないでしょう。「ついていきたい」などとは思われません。(中略)
大切なことは、どうしてそうなったのか、どうして会社として提案が受け入れられなかったのか、どうして社長はこうしろ、と言っているのかを、しっかりリーダーが部下に語れなくてはならないということです。きちんと理由を説明する必要があるのです。それを怠ってしまうから、部下ががっかりするのです。
例えば、あなたが課長だとします。部下から上がってきた提案を、会議で部長に却下されてしまった。そのまま何も言わずに引き下がってしまい、部下も結果がわかっているだろうからと放置しておくと、大きな問題になりかねません。部下の信頼を失うのです。どうしても通したい案件ならば、私なら、会議の前に事前説明をして、部長からOKが出るまで会議に出さないと思います。その上で、もし却下された場合でも、上にもきちんとした理由がありそれに納得したなら、それを、部下にフィードバックする。部下にしてみれば、却下されたという結論は同じでも、一度は上司と闘ってくれて、なおかつ理由をしっかり説明してもらえれば、それで納得できると思うのです。
リーダーが最もしていけないことは、逃げてしまうことです。その場は逃げられたとしても、それは本当に逃げたことにはなっていません。しかも、大事なものを失います。それは、「信用」です。(中略)
リーダーは絶対に逃げてはいけません。それは、組織に危機的状況をもたらします。そして逃げないとはつまり、決断するということです。だからこそ、決断する力を磨いておかなければいけない。

p211
マネジメントしかり、リーダーシップしかり、結局のところ、大事になるのはいかに人を動かすか、ということ。もっといえば、いかに人の心を動かすか、ということです。

p212
ときどき心を揺さぶっておくことは、リーダーとして人の心に触れたいときに、間違いなく生きてくる。人の痛みがわかる感性を鈍らせない。

p214
いかに大きな志を、そして正しい志を抱けるか。それがリーダーには問われるということです。
では、どうすれば大きな志を持てるのか。そのひとつの方法は、できるだけ高い視点で物事を眺めようとすることです。例えば、組織の中であれば、チームリーダーや課長、部長であったとしても、常に経営者的な視点で物事を考えようとすること。

p228
人間としての徳をどう高めていくか、ということ。その努力を常にできるか。自分のためでなく、他者や社会に目を向けることができるか、ということです。だからこそ、人を治める前に、自分を修めることが必要になる。

p234
ランディ・パウシュの「レンガの壁がそこにあるのは、理由がある。僕の行く手を阻むためにあるのではない。その壁の向こうにある『何か』を自分がどれほど真剣に望んでいるか、証明するチャンスを与えているのだ」という言葉は、どれほど勇気づけられる言葉か。そう思えれば、挫折も乗り越えられる。そして苦しむからこそ、この経験を絶対いつか生かしたい、とも思うのです。


Brick walls are there for a reason: they let us prove how badly we want things.



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